『パラレル?』
ここは月の国。
もちつきを仕事とする「もちうさぎ」の鳳長太郎と、
そんな「もちうさぎ」を護る為に生まれた狼の宍戸亮。
そんな2人の夜を少し覗いてみましょうか…

『パラレル?』

「みゅー…宍戸さんのばかー…」
「だから、しゃーねぇだろって…」

むぅ、と頬を膨らました長太郎が謎の言葉を発しながら、俺に抱きつく。
甘えるようにに絡められた腕が俺の背中を回って。
俺の胸に長太郎が顔を埋める。

「ごめん、って…」

謝った瞬間にぴくりと震えるうさぎの耳を撫で上げて、銀色の髪に触れる。

長太郎が怒っている理由。
明日仕事が入ってしまったから。
「もちうさぎ」である長太郎も、それを護る俺も仕事が忙しく、
最近あまりデートとかしていなかった。
だから久しぶりに遊ぼうと予定していた明日に、
昼から仕事が入ってしまった。

ごめん、って謝ってもどうしようもないのはわかってる。

「ごめん、本当にごめん」
「……もう、いいよ」

俺の胸で拗ねていた長太郎が顔をあげ、俺へキスをする。
ぴこり、と揺れる耳に自然と目がいって、はむっと甘く噛んだ。

「みゅあっ…!」

驚いたように甘い声を上げる長太郎に笑いながら、
そっとやわらかい身体をベッドに押し倒す。
その瞬間さくら色に頬が染まり、ピンクの耳が揺れた。

み、み、と小さく鳴く長太郎はかなり愛らしい。
最初は「ぴょん」だった言葉を実用的に、と。
長太郎は「み、み」と短く鳴く。

「みぁぁ…ししど、さっ…」

一回イかせてぐじゃぐじゃになった長太郎の白い身体。
抱え上げるようにしながら、問い掛ける。

「挿れても、いい?」
「みぃ…ちょう、だぃ?」

首を傾げて俺の首に腕を回す長太郎の可愛さに、
勢い良く熱く育った俺自身を突き刺した。

「みっ、ああああ!」

甲高く甘い長太郎の声。
それを聞きながら、震える身体をやさしく抱きしめて。

「み、ぁあ…」
「長太郎…すげ、かわいい…」

ぼろぼろと大粒の涙を零しながら、小さく鳴く長太郎。
ありえないほど可愛くてエロくて愛しい。

ぴくぴく震える耳に舌を這わせながら、
まあるい尻尾をゆるく握る。

「み、…!!みゃぁ…ぁ」
「耳、震えてる…」

長太郎の性感帯である耳と尻尾。
絶え間なく快感を与え続ければ、自然と長太郎の身体が震える。

「ししどさん、だって…」
「あ…?」
「しっぽ、ゆらゆらしてる…」

快感に揺れる狼の尻尾。
それを眺めるように見つめながら長太郎が呟いて。
仕方ないだろう?
気持ちよくて、愛しすぎるんだから。

「そんなに余裕か…?
 …じゃあ、抑えねぇから」
「み…?みゃあああああ!!」

勢い良く長太郎の奥を突き、耳をさっきよりも強く噛む。
その度に長太郎の蕾は痛いほどに俺を締め付けて。

「みゅぅ!ら、めっ…もぉっ…!」
「いいぜ…俺も、…」

囁いてから、長太郎の腰を掴み白い身体を揺さぶる。
長太郎のピンクの耳と俺の黄茶色の尻尾が揺れて。

…世界が白む。

「ああああっ、!」
「っ…ん…!」

いままでで一番甘い声を聞きながら。
そっと長太郎の耳もとで囁いた。
…長太郎の大好きな低く甘い声で。

「明日の分も…やろう、ぜ?」


あんまり獣化の意味がないっ。
ごめんなさーい!


 ウラBBSにて、鏡花様にご投稿いただきました。
 パラレルなお話!ありがとうございました〜!